Musical.lyからTikTokへ

今流行しているTikTok。

運営している会社は、皆さんもご存じだと思いますが中国北京に本社があるバイトダンス社です。

実はこのTikTokですが、アメリカ発で世界的に流行したMusical.lyという同様のアプリをリリースしていた会社を2017年11月9日に買収して、サービスを統合したのでした。

正確な買収金額は判明していませんが、各メディアによれば、買収金額は8億ドル(1000億円程)だと言われています。


Musical.lyは立上げて3年程経ち、2億人の登録ユーザー数を抱え、既に1億6000万ドル(約180億円)の資金を調達していました。

Musical.lyの最初のプロトタイプは2014年4月にリリースされ、公式バージョンはその年の8月に発売されました。

アプリを通じて、ユーザーは15秒から1分のリップシンクミュージックビデオを作成し、それに付随するサウンドトラックを選択し、さまざまな速度オプション(タイムラプス、高速、通常、スローモーション、叙事詩)を使用して、フィルタと効果を設定します。

2016年6月、Musical.lyの登録ユーザーは9000万人を超え、前年の1,000万人から増加しました。 2017年5月末までに、アプリのユーザー数は2億人を超えていました。

サービスのローンチから僅か3年で2億ユーザーを獲得。180億円資金調達したのも凄いですが、その企業を1000億円で売却。

なんと迅速でスケールのデカいEXITでしょうか。


実はMusical.lyという会社を起業したのは中国人でAlex Zhuという人物。(以下、石ころさんの「テクノロジーだよ人間だよ」ブログ参照)

2014年にアレックスが電車に乗っていた時に、周りの若い人を観察してみたら、半分の人が音楽を聴いていて、もう半分が自撮り画像や動画をSNSで送っていた。この2つを組み合わせればいいと考えた。

コンテンツに「音楽」を乗せることで、つまらないコンテンツも、楽しいコンテンツに生まれ変わるぞ!

Alexはプロダクトを作り込み、2014年7月に、中国と米国、両方のアプリストアでローンチした。

すると、中国よりも米国の方で比較的人気が出てきた。

スタートアップであるため、リソースが限られているAlexは、中国マーケットは後回しにして米国市場に専念することにした。

会社の本拠地はずっと上海にあり、エンジニアも全員上海で働いている人たちだ。

Alexらは上海に住みながら、アメリカのティーネージャー向けにプロダクトを届けるという偉業をこなした。

このアプリは瞬く間にアメリカのティーネージャーに広がり、ローンチからちょうど1年後の2015年7月にはApp Storeで1位に輝いた。

これがかの有名な「Musical.ly」だ。

Musical.lyはアメリカの会社と見せかけて、実は上海の会社であり、中国発のプロダクトだったのだ。


ちなみに、下記の動画は当社インターン生が2017年5月にアップしたもの。

バイトダンス社に買収される前ですね。目の付け所が早いw

さて、バイトダンスとはどんな会社なのでしょうか?

中国でアリババ、テンセント以外に1000億円出せる会社とか、あるんでしょうか。


バイトダンスは2012年3月にチャン・イーミン氏によって創業されました。

いまではエンターテイメントを提供するモバイル向けアプリの数々で知られています。

彼らはアリババ(阿里巴巴)、バイドゥ(百度)、そしてテンセント(腾讯)と言った中国の大手テック企業と真っ向から競合している企業なのです。

彼らが現在所有するアプリにはTikTok以外にも、インドのソーシャルメディアアプリであるヘロー(Helo)、元ヒップスター(Hypstar)であるヴィゴビデオ(Vigo Video)、中国版TikTokのドウイン(抖音)、インドネシアのニュースコンテンツアプリであるベイブ(Babe)、中国向け短尺フォーマット動画アプリであるフオシャン(火山)があります。

日本では知られていませんが。


バイトダンスによる最初のプロダクトであるトウティアオまたはジンリ・トウティアオ(今日头条)は、中国でもっとも人気のAIによるニュース・アグリゲーターです。

日本でいう、スマートニュース、グノシーといった感じでしょうか。

アイリサーチ(iResearch)によると、2018年11月までに2億4000万のユニークデバイスにインストールされたらしいです。

海外では知られていなくても、中国国内でしっかり儲けていたんですね。


初期に開発されたアプリにはネイハン・ディアンチー(Neihan Dianzi)というものもありました。ユーザーたちは動画やミーム、テキスト経由でジョークをシェアするというものでしたが、2018年の中国政府の検閲によって閉鎖されました。

バイトダンスはまた、ソフトバンク(SoftBank)、セコイア・キャピタル(Sequoia Capital)と言ったベンチャーキャピタル業界における大手の資金も受けています。

ソフトバンクはさすがですね。


ロイター(Reuters)によると、バイトダンスの価値は78億ドル。

2019年前半だけで収益は70億ドル(約7640億円)以上を生み出しています。

バイドゥの企業時価総額は366億ドル(約3.99兆円)で、アリババは4587億ドル(約50兆円)。そしてテンセントは時価総額が3845億ドル(約41.9兆円)となっています。

ちなみに、Googleの時価総額は8745億ドル(約954兆円)(2019年11月時点)。


IPOの予定もあるようなので、会社の時価総額はますます加速するかもしれませんね。




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